Feature

渡辺俊美×誰かと誰かのレコードジャケット S/PEAK

12th.guest / 紗羅マリー

早くも一年を突破したロックダディ・渡辺俊美の対談企画。今回のお相手は、TOKYO No.1 SOUL SET主催イベントにも出演したモデル/女優の紗羅マリー。彼女私物の“ロカビリーの女王”の7インチを肴に、音楽のことからファッションまで縦横無尽に語りつつ、“愛することの美しさ”にまで話題は拡大。初の女性ゲストということもあって、編集部もテンション上がりっぱなしだ! photo:TSUTOMU YABUICHI(TAKIBI)

今月のトークテーマ
Wanda Jackson
『LONG TALL SALLY/MONEY,HONEY』

“クイーン・オブ・ロカビリー”のワンダ・ジャクソンが、リトル・リチャードの『LONG TALL SALLY(のっぽのサリー)』と、ザ・ドリフターズの『MONEY,HONEY(マニー・ハニー)』2曲をカバーした日本向け7インチ。邦題の書体や「ワンダ・ジャク“ス”ン」というカナ表記が時代を感じさせる。

渡辺「ロカビリーって、コスプレから入ってそのまま好きになるっていうか、スタイリッシュだもん」

渡辺「ロカビリーって、コスプレから入ってそのまま好きになるっていうか、スタイリッシュだもん」

  • 渡辺(以下W) ワンダ・ジャクソンだね。
  • 紗羅(以下S) この頃はジャケットが、「ワンダ・ジャク“ス”ン」になってるんですよ。これは誕生日にもらいました。
  • W 担当者が東北か九州出身だったんでしょ(笑)。
  • S ハッハッハ(笑)。
  • W これカラー盤でしょ。東芝の日本盤で330円って書いてあるから、70年代頭くらいのものかな。
  • S オークションで見たら2,000円くらいで出てました。
  • W アメリカの白盤だったらもっと安く出てるよ。ジュークボックスに入れてたから、7インチはアメリカに行くと山ほどあるんだよ。だけど、日本盤はジャケットが日本語だし、テキサスとか外国のレコード祭に持って行くと、多分1万円くらいになると思う。だから業者はワザと日本盤を持ち込むんだよ。しかも、帯付きは凄くレア。日本盤だけだからね、帯付いてるのは。
  • S へぇ〜、そうなんだ。
  • W 何でこのレコード選んだの?
  • S 美空ひばりさんが好きで、ひばりさんの『ロカビリー芸者』からロカビリーを知ったんですよ。
  • W なるほどね。
  • S それで、エルビス(・プレスリー)とかを調べてワンダ・ジャクソンに出会ったんです。「凄い! 美空ひばりみたい!」って思ってメッチャ好きになっりました。
  • W 美空ひばりが凄いなって思うのが、シャンソンとかもそうなんだけど、洋楽とかを全部(音楽の)入口として聴いてたんだよね。横浜とか横須賀の方で路上で唄ってたし。小さくて可愛い娘が英語を唄ってるのが、周りから見ると面白かったんだろうね。
  • S しかも発音が良いから、聴いていても外国人にしか聴こえない。
  • W 小さい頃から英語に慣れてると、別にその時喋れなくても頭にインプットされるんだろうね。
  • S 私も4歳まで英語でしたから。今は駄目ですけど(笑)。
  • W 唄う時は全然問題無いんじゃない?
  • S 本当ですか?
  • W 全然問題無いよ。
  • S でも発音が良いだけに、「喋れるでしょ?」って思われちゃって(笑)。
  • W 大変だね(笑)。
  • S 「やめて下さい〜」ってなります。でもひばりさんもカバーを多く唄ってるから、今の私のスタンスに近いっていうか、お手本にできる人なんです。
  • W 江利チエミさんもそうだよね。海外で流行った曲を和訳してね。
  • S チャーベさん(松田岳二/ラーナーズ Gt.)も上手いですよね。和訳って感じじゃないんですけど、イメージを、日本語でチャーベさん語に換えるっていうのが凄いなぁって思います。
  • W 英語をちょっとずつ入れると、それっぽくなるというかね。それにロカビリーって、コスプレから入ってそのまま好きになるっていうか、スタイリッシュだもん。変身できるじゃない、やっぱり。
  • S 全然違う人になれますよね。
  • W オンとオフというかね。デニムの時と、上下セットアップの時とか。
  • S サーキュラースカートとか。
  • W ちなみにカバーする際に考えてることってある?
  • S もともと自分が好きな曲なので、その歌詞の世界観とか、その曲への愛情で唄っています。多分、音を提供されてその曲をカバーするとなると、カラオケに近いかなって思うんですけど、バンドなので全員の思考が入って来る。BPMも違うし、叩き方も違って。
  • W 毎回違うもんね。
  • S その時のテンションで全く変わるし、自然と違うものになるって言うか、自然とそのバンドの色になりますよね。

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PROFILE

渡辺俊美(TOKYO No.1 SOUL SET、ZOOT16、猪苗代湖ズ)
TOSHIMI WATANABE
1966年12月6日・福島県出身

1990年に「TOKYO No.1 SOUL SET」を結成。福島県出身ミュージシャンなどと結成した「猪苗代湖ズ」でも活躍。メンズブランド「WHATEVER WORKS」のディレクションも務める。自身のソロプロジェクト「ZOOT16」の公式サイトではオリジナルTシャツなどのグッズを不定期で発表。
watanabetoshimi.com
www.zoot16.com


今月の客人

紗羅マリー SARAMARY 1986年12月12日・愛知県出身

2005年に『ViVi』専属モデルとしてデビュー。3月18日公開の『ニワトリ★スター』で映画初出演するなど、女優としても活動中。また、2010年には歌手としてもデビューし、第25回日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞した“チャーべ”こと松田岳二率いるロカビリーバンド・LEARNERS(ラーナーズ)のヴォーカルを務める。 learnersband.tumblr.com


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