Feature

渡辺俊美×誰かと誰かのレコードジャケット S/PEAK

12th.guest / 紗羅マリー

早くも一年を突破したロックダディ・渡辺俊美の対談企画。今回のお相手は、TOKYO No.1 SOUL SET主催イベントにも出演したモデル/女優の紗羅マリー。彼女私物の“ロカビリーの女王”の7インチを肴に、音楽のことからファッションまで縦横無尽に語りつつ、“愛することの美しさ”にまで話題は拡大。初の女性ゲストということもあって、編集部もテンション上がりっぱなしだ! photo:TSUTOMU YABUICHI(TAKIBI)

今月のトークテーマ
Wanda Jackson
『LONG TALL SALLY/MONEY,HONEY』

“クイーン・オブ・ロカビリー”のワンダ・ジャクソンが、リトル・リチャードの『LONG TALL SALLY(のっぽのサリー)』と、ザ・ドリフターズの『MONEY,HONEY(マニー・ハニー)』2曲をカバーした日本向け7インチ。邦題の書体や「ワンダ・ジャク“ス”ン」というカナ表記が時代を感じさせる。

紗羅「絶対ダサいママにはなりたくないんです」

紗羅「絶対ダサいママにはなりたくないんです」

  • W 紗羅ちゃん、いくつになったの?
  • S 31歳です。
  • W ある意味で、今がピークとかじゃなくて、始まったばっかりって印象あるよね。
  • S 毎年楽しくなってるんですよ。もちろん若い頃も楽しかったんですけど、その時は種を植えてたんだな〜って。
  • W 色々やってたもんね(笑)。でも、あれはあれで良いんだよ。
  • S いっぱい勉強も出来たし、あの頃があったから、唄も上手になったと思ってます。好き嫌いがハッキリ出来たっていうか。デビューからここまで、緩やかに時間は経ちましたけど、今ドカーンって爆発出来てる気がします。
  • W 自分で着実に見付けたっていうか、そんな感じが凄くするよね。
  • S 毎日ライブってなると大変だけど、1ヶ月に何回かライブ演って、そのときにストレス発散して(笑)。
  • W 今の日本のシーン見てて、俺達の年代が凄く元気。バンド一回辞めたけど復活するとか沢山ある。Jポップを聴いてバンドをやる人達と、僕達の年代みたいに洋楽から入って、ある意味世界レベルというか、例えば僕等だったらビースティ(ボーイズ)だったりレッチリ(レッドホットチリペッパーズ)だったり、何て言うか、そいつらと同等でいたいみたいな。憧れではなくて、そいつにCD渡して「どうだ!」って言わせる音楽を作りたいっていう意識をいまだに持っている。それって、テクニックよりも大事なことなんじゃないかって思うのね。だから、昔の曲をカバーして、海外に持って行ったら絶対ウケるっていうか、そんな気合をラーナーズには感じるよ。
  • S 海外行きたいです! でも、英語喋れないから、そこだけが不安です(笑)。海外ではいつでも演りたいし、出来ればテキサスにも行きたい。喋るのはチャーベさんに任せて(笑)。
  • W そうだね、役割があるからね(笑)。
  • S そうなんです。チャーベさんは、喋って魔法をかける人。一回、台湾にライブで行った時に、チャーベさんが来れなかったんです。となると、その役割の人がいないわけですよ。もうボロボロでしたね。チャーベさんは、ラーナーズをキラキラさせてくれてるんですよ。その一言や笑顔で。それが無いと、ハードコアみたいな、ただの喧嘩売ってるバンドなんです(笑)。
  • W ハッハッハ(笑)。チャーベだけは周り見てるもんね。ステージからお客さんもスタッフも全部見てるもんね。
  • S 私達だと飛び込むところしか考えてないんで(笑)。それはトゲにしかならないわけで、初めてチャーベさんがいないライブの後に、今まで乾杯して酔っ払うことしかなかったのに、誰もお酒を飲まずに反省会しましたもん(笑)。
  • W ハッハッハ(大笑)。
  • S ヤバイヤバイって言って、明日はこの曲演るのやめてこっちを足そうとか話し合いました。だから、チャーベさんがいないとラーナーズはダメなんです。
  • W ゆっくりやっていけばいいと思うよ。
  • S でもチャーベさん、すぐ辞めたがるからなぁ(笑)。
  • W 辞めたい訳じゃないんだよ。目的、目標を持ってやらないと、そこから突き進めないと思うんだよね。チャーベと話しててわかるのは、バンドって初めから30年続けようと思っても続かないんだよ。でも三年区切りとかで、「次は何やる」「次はこう行こう」ってやってた方が続くんだよね。
  • S 私はもう紗羅マリーでは立ちたくないんですけどね。「最終的には紗羅マリーとして立たなきゃダメだよ」って言われるんですけど。
  • W まぁ時期が来るから大丈夫だよ。仲間が増えたりしてね。
  • S そうですね。
  • W 何か俺、紗羅ちゃんのバックでギター弾いてカバーとか演りたいな。俺がコーラスとかやって。逆も出来るし。そういうキッカケが今後色々あるから、ある程度受け身の状態でいるのもいいと思うよ。結果的にソロもあるかもしれないけど。まぁ興味のあるところに喰らい付いて行って欲しいな。そしたら結果はついて来ると思う。
  • S わかりました。何か占い師みたいですね(笑)。
  • W ハッハッハ(笑)。でも、結婚して子供を産んだ後の紗羅マリーは、本当に最高だと思うよ。
  • S そこでエンジンがかかりましたね。絶対ダサいママにはなりたくないっていう。
  • W しかも、ちゃんと子育てもやるっていうスタンス。そこが愛情なんだと思う。それに愛してる人がいるから凄い色気が出るの。
  • S 嬉しい! これ絶対書いて下さい(笑)。俊美さんは子供が産まれて、何か変わったことありますか?
  • W ん〜、意外と男って変わらないんじゃないかな〜。でも、3歳と、6ヶ月の子が出来て、自分的にはやっぱり変わったと思う。歌を唄う時に、若い頃は格好付けたりもしたけど、今は別にそうじゃなくて「この歌をどうやったら伝えられるか?」っていう方向に変わったかな。それは多分、親父が楽しんでる感じを見せたいっていうのがあるから。
  • S でも凄く変わりましたよね。出会った頃は、凄く全部を解ってくれた上で、見守ってくれてる感じみたいでした。でも最近は助言というか、言葉にしてくれることが増えましたね。
  • W 単純におばちゃんになったの。大阪のおばちゃん(笑)。年齢に沿った生き方をしたいなっていうのもあるからね。

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PROFILE

渡辺俊美(TOKYO No.1 SOUL SET、ZOOT16、猪苗代湖ズ)
TOSHIMI WATANABE
1966年12月6日・福島県出身

1990年に「TOKYO No.1 SOUL SET」を結成。福島県出身ミュージシャンなどと結成した「猪苗代湖ズ」でも活躍。メンズブランド「WHATEVER WORKS」のディレクションも務める。自身のソロプロジェクト「ZOOT16」の公式サイトではオリジナルTシャツなどのグッズを不定期で発表。
watanabetoshimi.com
www.zoot16.com


今月の客人

紗羅マリー SARAMARY 1986年12月12日・愛知県出身

2005年に『ViVi』専属モデルとしてデビュー。3月18日公開の『ニワトリ★スター』で映画初出演するなど、女優としても活動中。また、2010年には歌手としてもデビューし、第25回日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞した“チャーべ”こと松田岳二率いるロカビリーバンド・LEARNERS(ラーナーズ)のヴォーカルを務める。 learnersband.tumblr.com


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