Feature

渡辺俊美×誰かと誰かのレコードジャケット S/PEAK

9th.guest / 幹田卓司

毎号異なるゲストが持参したレコードジャケットをテーマに、ミュージシャン・渡辺俊美が対談する企画もついに第10回の大台(?)に突入。記念すべき相手は、芸術的なスタッズアクセサリーを作り出す男・幹田卓司(WOLF'S HEAD)。旧知の友ながらしっかり話す機会は今回が初となるアラフィフ同士のトークは、幹田氏が持参した懐かしのアイテムの登場で、スタートと同時に盛り上がる結果に。

今月のレコードジャケット
RCサクセション『BEAT POPS』

故・忌野清志郎が率いた“KING OF ROCK”バンドが1982年に発表した8枚目のアルバム。名曲『つ・き・あ・い・た・い』を筆頭に、ファニーなタイトルとジャケットに似合わない(?)暗くて実験的な10曲を収録。ちなみに同年には清志郎は坂本龍一と組んで『い・け・な・いルージュマジック』を発表していた。

渡辺「ファッションの細かいディティールとか、ロカビリーが元だと思うんだよね」

渡辺「ファッションの細かいディティールとか、ロカビリーが元だと思うんだよね」

  • W 幹田君の店には洋服もいっぱいあるよね。
  • M 僕は91年から店を始めたんですけど、80〜90年代のものではなくて、70年代以前のものだけ買い付けていましたね。
  • W そうだよね、70年代の中でも選ぶもんね。
  • M もう本当に50年代、40年代、30年代がメインでしたから。それに、90年代なんてスカルを買い付けてる人なんて誰もいなかったんで、だからこそ当時はスカルスカルばっかり(笑*幹田氏は無類のスカルコレクターでもある)。しかも、60年代までの物だけ。70年代のは要らないってはじいてたから、今さら70年代の持ってないから買うかってなってますけど。
  • W ドクロでも愛のあるドクロあるじゃない? 50年代くらいかな、そういうスカルモチーフがプリントしてあるやつ。
  • M ありますね。
  • W 悪じゃない感じ。愛のあるスカルっていうのかな。尊敬というか、恐いものではなくてね。
  • M それこそスカルの置物なんて、日本の焼き物で1800年代からありますからね。
  • W そうか、江戸のやつもあるもんね。
  • M それは結構リアルで。スカルなんて日本の置物で格好良い物がたくさんありましたから。ただ、遊びやシャレのあるものは少ないですけどね。そういうので言ったら50'sのアメリカンカルチャーでしょうし。
  • W ちょっとしたユーモアも含めてね。
  • M そうなんです。日本の場合は、かなりリアルな意味があって魔除けとかで置かれていた物が多くて。だから着物の裏地がスカルになっていたりするんですよ。置物に関しても金が貯まるという意味もあって遊郭にあったとか。
  • W その当時のワルは、スカルじゃなくて般若だったのかな(笑)。ちなみに幹田君の時代は(刺繍を入れるなどの)学ランではないでしょ?
  • M ギリギリですね。中1の時とか先輩は刺繍入りの長ランでした。僕らの時は短ランになって。でもそこでギリギリ終わりですかね。
  • W そうだよね。
  • M 暴走族スタイルは、パンチパーマかけてダサいっていう時代だったんで(笑)。
  • W ハッハッハ(笑)。
  • M だから、もうちょうどアメカジに変わる時代ですよね。僕らくらいから古着が異常に流行りだした時代だったんで。
  • W 上下ピンクとかね。薄紫とかはちょっと…みたいな(笑)。
  • M 格好良いとは思ってましたけどね(笑)。
  • W ファッションの細かいディティールとか、ロカビリーが元だと思うんだよね。ロカビリー旋風みたいなのがもう一回日本に来ると、もっとファッションは面白くなると思うな。パンクじゃなくて、ロカビリー。
  • M わかります。自分もどっちかというと、そっち好きですから。
  • W パンクだと、どうしても女の子が汚くなっちゃうじゃん?
  • M 逆にダサくなっちゃいますよね。
  • W ロカビリーは髪型や小物の扱い方とか含めていいもんね。女の子がちょっとブサイクでも、ロカビリーなら可愛く見える(笑)
  • M わかります(笑)。格好いいですよね。

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PROFILE

渡辺俊美(TOKYO No.1 SOUL SET、ZOOT16、猪苗代湖ズ)
TOSHIMI WATANABE
1966年12月6日・福島県出身

1990年に「TOKYO No.1 SOUL SET」を結成。福島県出身ミュージシャンなどと結成した「猪苗代湖ズ」でも活躍。メンズブランド「WHATEVER WORKS」のディレクションも務める。自身のソロプロジェクト「ZOOT16」の公式サイトではオリジナルTシャツなどのグッズを不定期で発表。即完なのでこまめにチェック。
watanabetoshimi.com
www.zoot16.com


今月の客人

幹田卓司 TAKUJI MIKITA 1969年12月14日・東京都出身

1991年に幹田氏が自身の趣味であるバイクライフから想起したヴィンテージショップをオープン。1995年にスタートした「WOLF'S HEAD」はヴィンテージとオリジナルのスタッズアクセサリーを制作し、爆発的な人気を博す。WTAPSやワコマリア、コム・デ・ギャルソンとコラボするなど熱狂的なファンは数多い。

撮影協力:WOLF’S HEAD 東京都文京区千駄木3-36-2 TEL:03-5685-3215


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