第3回横浜高島屋日本酒まつり -橘ケンチ トークイベント-

第3回横浜高島屋日本酒まつり -橘ケンチ トークイベント-

にわかに脚光を浴びる日本酒シーン。その人気を証明するかのような一大イベント「第3回横浜高島屋日本酒まつり」が4月8日まで横浜高島屋で開催された。4月3日には日本酒愛好家“酒サムライ”ことEXILEの橘ケンチが、イベント会場に登場。「日本酒の魅力とは」をテーマにトークイベントを開催した。

「日本酒を軸としたネットワーク。そこに面白さを感じる」(橘)

 

その名のごとく、全国の様々な日本酒を集めて開催された「第3回横浜高島屋日本酒まつり」。日本酒だけでなく、それに合うフードなどが紹介される催しは大盛況のうちに幕を閉じた。この“まつり”のハイライトとも言えるのが、日本酒の魅力を世界に広める“酒サムライ”として活動する橘ケンチ(EXILE/EXILE THE SECOND)と、久須美酒造七代目社長・久須美賢和氏、日本酒専門ペアリングBAR「赤星とくまがい」・赤星慶太氏とによるトークイベントだ。

 

 

 

左から久須美氏、橘氏、赤星氏

 

人気漫画『夏子の酒』のモデルとなった1833年創業の酒蔵・久須美酒造(新潟県長岡市)と、同作の大ファンだった赤星氏、さらに「赤星とくまがい」がきっかけで日本酒愛に目覚めた橘による鼎談には、日本酒の歴史からグルメまで「なるほど!」というトリビアがたくさん飛び出すなど、ファンならずとも楽しめるものとなった。そんな3名が考える、日本酒の魅力とは?

 

「日本には大きく3つの特徴がある。ひとつは歴史が非常に長いということ。縄文後期、稲作文化が日本に入ってきてから5000年の歴史があり、日本人の知恵が凝縮されている。例えば日本酒造りに使う麹菌は、日本人が1000年かけて目に見えない微生物を家畜化して安全に使えるようにしたもの。もうひとつは、とてもエコな食品であること。原料が米で、精米後の米粉はせんべいなどの材料に、絞った後の酒粕は栄養的にも優れた伝統的な食品であり、一升瓶はリサイクルの最優等生。捨てるところがない。3つ目は、日本人の生活に密着しているということ。冠婚葬祭などでも、必ず日本酒は飲まれる」と解説し「日本酒は最も造るのが難しい酒であり、繊細で奥深い味わいが料理と一体となり、口の中で新たな旨味を作り出す”口中調味”は、日本独自の食文化として世界的に注目されている」(久須美)

 

 

「もともとはワインを提供していたが、渡米してコリアンタウンで店を構えた時に、当時の政治情勢などの影響もあって、自分が日本人であるということに直面させられた。当初は英語も喋れなかったので、日本酒を通して人と対話をしてみようと思った。どうやって日本酒の魅力を伝えようかと考えた結果、ペアリング (日本酒とそれに合うフードの提案)に行きつき、結果として多くの方が日本酒を美味しいと言ってくれるようになった。僕は日本酒の造り手ではないが、ペアリングのプロとしては、誰にも負けないつもりでやっている」(赤星)

 

 

「日本中に様々な蔵があって、それぞれが独自の哲学を打ち出して酒造りをしている。音楽業界でいうと、それぞれの蔵がアーティストのようなイメージ。しかも、日本酒は地域に根付いていて、その土地で作られた酒がその土地の飲食店に卸されて、シェフがその日本酒に合わせた料理を作る、という感じで、日本酒を軸としたネットワークが形成されている。そこに面白さを感じる。実際に日本中の蔵を回って、様々な人々が切磋琢磨して一緒に夢を追いかけている姿に感銘を受けた」(橘)

 

 

 

 

 

 

CONTACT

久須美酒造
kamenoo.jp

 

赤星とくまがい
東京都港区麻布十番3-3-9 COMS AZABUJYUBAN 7F
akakuma-sake.com

 

橘ケンチ
橘ケンチ公式サイト